街角のブティックに掛けられた一枚の絵。キャンバスには金属塗料を吹き付けたアクリル板が重なり合うように埋め込まれている。光に、色に、通り過ぎる街の風景に。それはわずかに、かろやかに表情を変える。
画家・中風明世さん。高校時代、生死や存在について思い悩み、途方にくれた。気持ちを前向きにしようと絵を描く。武蔵野美術大学に進み油絵を専攻、画家として歩み始めた。1986年、26歳でアトリエ「中風美術研究所」を設立。
感性を研ぎ澄ませ、内面の発想と向き合い、芸術の深遠と対峙しながら作品を生む。「いつまでも、しおっからい作家でいたい」。そう笑う中風さんは、自らの絵を「生きている証」として描き続けている。
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- 画家 中風明世
作品に関する情報
- 「中風美術研究所」
岐阜市溝旗町1-23-1 - 2012年8月27日(月)~9月1日(土)
東京・アートスペース羅針盤にて「中風明世展」開催