“風のように心は自由”。山田真己さんが大好きな言葉だ。生まれてからずっと、脳性マヒによる四肢機能の著障とともに生きてきた。岐阜県立関養護学校高等部を卒業後、亀山樹美子先生と出会い、水彩画の楽しさを知った。家族や友人と出掛けたラベンダー畑や青い海、心に焼き付いた情景が題材。寝たままの状態で鏡越しに画用紙を見つつ、筆やクレパスを固定した足や、指先やかかとも使って描く。
障がいがあることは時に辛く、苦しみにもがく日もある。けれど、天性の朗らかさと強い意志を武器に、真己さんは生きることと真っ直ぐに向き合う。希望や光、世界にあふれる色をひとつずつ見つけながら。彼女の絵にはその心のように自由な風が吹いている。
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- 画家 山田 真己
- 2015年8月2日(日)まで
加藤栄三・東一記念美術館にて
「山田真己展」開催中