美術館&ギャラリーめぐり 岐阜でアート三昧の秋を。

本記事は掲載当時のものです。現在と内容が異なる場合があります。ご了承ください。
詳しくはaun webマガジンの読み方をご覧ください。

美術館&ギャラリーめぐり 岐阜でアート三昧の秋を。


岐阜県美術館

足繁く通いたくなるコレクションの宝庫
アートへの誘い、緑豊かな美術館へ。

岐阜県美術館岐阜には何度でも訪れるべき数々の美術館や個性的なギャラリーがある。そして、そこには自らもアートを愉しみ、その魅力を伝えようと奮励する人々がいる。
深い緑の木々が生い茂る広々とした県民文化の森エリアに建つ『岐阜県美術館』。昭和57年に建設され、昨年は増築された新しい展示室も活用して開館30周年を記念する企画展が催された。
開館時に619点だった収蔵品は、平成24年までの30年間で4000点を数えるほどに充実。日本美術においては、川合玉堂(ぎょくどう)、前田青邨(せいそん)、山本芳翠(ほうすい)、熊谷守一(もりかず)をはじめ、郷土に縁のある作家や作品を中心に研究や収集を行っている。
そして、外国の美術においてはフランス象徴主義を代表するオディロン・ルドンと周辺作家に力点を置き、“ルドンといえば岐阜県美術館”と称されるほど、世界屈指のコレクションを誇っている。実は美術館建設の準備段階で、ルドンの木炭画や版画など約120点以上の作品をまとめて所蔵する機会に恵まれた。それを受けて、西洋美術の特徴的なコレクション形成がルドンを中心として行われることとなったのである。現在はパステル画や油彩、素描などが肉付けされ、253点を所蔵している。
今年は展覧会「オディロン・ルドン 夢の起源」が、4月の東京での開催を皮切りに、静岡、岐阜、新潟と巡回している。岐阜県美術館では、いかにして展覧会が作られ、どのように観覧者を迎えているのか―。そこには、学芸員や広報担当、会場監視員など、美術館を裏側から支える人々の真摯な姿があった。


岐阜県美術館だからこその展示を

岐阜県美術館展覧会開催の5日前。がらんとした展示会場の空気がピンと張り詰めていた。静岡市美術館での展示を終えた作品が、美術品輸送専門業者の手で次々と運び込まれる。
テーブルの上で梱包が解かれ、シェイクスピアの戯曲『ハムレット』のヒロイン、オフィーリアが現れた。担当学芸員の松岡未紗さんがチェックライトを当て、作品の状態を確認する。「搬入されたすべての作品を、画面から額縁、裏側まで確認します。かなり神経を使う作業ですね」。
展示作業は翌日から。専門スタッフがレーザー水平器の赤いラインに合わせて慎重に作品を展示する。縦横無尽に会場を行き来しながら、スタッフと打ち合わせ、図面や資料を確認する松岡さん。作品に近寄り、次に下がって全体を眺める。その表情は緊張と不安、責任感と誇りが交錯しているかのようだ。
着々と準備が進む会場にボルドー美術館の学芸員で、貸出した作品に随行し、作業を監督するクーリエのアニエス・ビロさんが姿を見せる。展覧会の企画構成をした元岐阜県美術館学芸部長の山本敦子さんも到着する。
「ルドン展である以上、この岐阜県美術館で開催する意味は大きい。これまで築いてきたルドンのイメージを損なわないか、今回の展覧会の意図が表現されているか、担当として考えることばかりです」と松岡さん。「とにかく、一点一点が良く見え、訪れた方が会場を出たときに“良かった”と思っていただける展覧会にしたい」。
松岡さんはある仕掛けを企てた。ルドンの兄が作曲したポルカの演奏を録音し、会場で流す試みだ。少しでも深くルドンを知ってほしい。そんな学芸員の想いは、穏やかな音楽とともに観覧者の心にそっと届くことだろう。


展覧会をより楽しむためのイベント

作品鑑賞会
日時:2013年10/18 18:30~19:30 (夜間開館日のため21:00まで開館)
会場:展示室3(展示会場) 解説:松岡未紗(展覧会担当学芸員)
事前申込不要、ただし「ルドン展」観覧券が必要
企画展コンサート「山本裕康チェロ・リサイタル」
日時:2013年10/20 14:00~15:30
会場:多目的ホール
出演:山本裕康(チェロ)、諸田由里子(ピアノ)
事前申込不要、無料

企画展「オディロン・ルドン 夢の起源」 2013年10/27まで開催中

《『エドガー・ポーに』1.目は奇妙な気球のように無限に向かう》 1882年 岐阜県美術館オディロン・ルドン(1840­–1916)はフランス象徴主義を代表する画家。今回の展覧会は、青年期から「黒」の時代、色彩画家への転身まで、約150点を3部構成で展示する。ルドンの生まれ故郷であるフランス・ボルドーの文化機関の協力を得て、日本初公開の20点を含む約40点の貴重な作品や参考資料も展示され、ルドン芸術の起源と進化の道筋をたどることができる。
「オディロン・ルドン 夢の起源」

《『エドガー・ポーに』1.目は奇妙な気球のように無限に向かう》 1882年 岐阜県美術館


  • コメント:(1)件 | トラックバック:(0)

関連記事


あなたのご意見をコメントやトラックバックでお寄せください

記事の評価

1 Star2 Stars3 Stars4 Stars5 Stars (2 投票, 平均値/最大値: 4.50 / 5)

Loading ... Loading ...

コメント

先日、ルドン展に出かけました。

展示はもちろんのこと、ルドンのお兄さんが
作曲したというポルカが忘れられません。
心地のよい音色。。

近くに居た職員さんに、学芸員の知人の方が
特別に演奏された音源だとおききしました。

期間内に、ポルカの特別演奏会があればと心から思います!

トラックバック

トラックバックはまだありません。
トラックバックURL
http://aun-web.com/feature/14513.html/trackback

新しいコメントを記入

  • a un partners[アウン パートナーズ]
  • 読者プレゼント
  • 岐阜さんぽ
  • aun掲載店舗検索
  • ActiveG
  • Gifu City Tower 43
  • 西濃印刷
  • 情報募集
  • 広告募集
  • 設置店募集
  • aunお取り寄せ
  • 制作:西濃印刷株式会社
ページ先頭へ