色とりどりのケーキ、愛らしい焼き菓子、濃厚なショコラ…。
誰もが胸をときめかせるスイーツの甘い誘惑。
みんなを笑顔にするお菓子たちは、
パティシエのアイデアと技術で生み出されています。
知れば知るほどお菓子が好きになる
パティシエたちが紡ぐ、甘くて濃厚な物語。
特集目次
Le Cerisier d’amour (ル・スリジェダムール洋菓子店)
シンプルで美しく、
進化を続ける洋菓子を
昭和51年に岐阜市早田で誕生した「ル・スリジェダムール洋菓子店」。現在は市内を中心に、各務原市や犬山市などで全7店舗を展開。スイーツ好きの地元っ子ならば、誰もがその名を知る有名店だ。
スタイリッシュな外観が目を引く北一色本店。続々と訪れる客はずらりと並んだケーキに目移りしながら、一様にうれしそうな思案顔を浮かべる。
「定番や季節の新商品などが常に30種類ほど並んでいます。見た目はシンプルかつ美しく。関東のスタイルに近いかな」と、取締役副社長の河合真一さん。
父の河合哲郎さんが最初の店を構えたのは1歳の頃。その後ろ姿を見て育ち、大学卒業後は自然な成り行きで東京や福岡でパティシエの修業を積み、岐阜に戻った真一さん。同じ現場に立ち、時に語り合ううちに、根っからの洋菓子職人でありながら、経営者としても手腕を振るう父を改めて尊敬した。
「現場では“一個からでも喜んで買ってもらえるように”という父の言葉を実践しています。そのお客様にとっては年に1回の特別なケーキかもしれない。だからこそ、毎日みんなで一生懸命作る。店の顔である接客も大切にしています」。
多店舗展開ゆえに客のニーズは普遍的で幅広く、時代にも敏感でなくてはならない。常に業界雑誌に目を通し、修業先で築いた先輩や仲間とのネットワークで情報交換を図り、それを商品に生かしていく。「洋菓子界にも流行があります。新しいものを取り入れて進化し、提案することが差別化につながる。行列ができる人気店じゃなくていい、一人ひとりのお客様に感動が与えられたら」。
- ル・スリジェダムール洋菓子店
- 若いスタッフも多く、和気あいあいとした雰囲気。後進育成のためにベテラン陣が製菓専門学校へ講師として出向くことも。河合真一さん(写真右)とパティシエの皆さん
- 北一色本店に併設するカフェスペースではデセールが味わえる。日替わりの数種類の小さなケーキにソースをかけて。プティフール/¥524
- ル・スリジェダムール洋菓子店
- ル・スリジェダムール洋菓子店 〈北一色本店〉
- シャルロットフレーズ ¥385 甘酸っぱい苺とバニラのムースの上から鮮やかな苺ソースのグラサージュを施して、さらに苺をトッピング。春らしさを感じる一品
- ミッシェル ¥370 柔らかな口当たりのチョコレートケーキ。スポンジやナッツの層の間にチョコレートとオレンジのジャムを薄く塗り、奥深い味わいに
- 宇治抹茶 ¥390 濃厚な味わいの宇治抹茶と軽やかなバニラのムースと生クリーム。それを2色の求肥で包み、和菓子テイストを取り込んだケーキ
Data〈北一色本店〉
- 岐阜市北一色4-4-30
- 営業時間:10:00~20:00
- 定休日:年中無休
- TEL.058-246-3377
- 駐車場:20台
- http://www.cerisierdamour.com/