
新米のおいしい季節が、いよいよやってきます。
ふっくらつやつやのごはんが炊けたら、
さて、その上に何をのせましょう。
卵、納豆、味噌、梅干し、漬物、佃煮…。
思わず何杯もおかわりをしてしまいそうです。
お米のおいしさをぐっと引きたてる
岐阜生まれの「ごはんの友」、たくさん集めました。
特集目次
豊かに盛り上がる黄身の秘密は
秘伝のエサと養老の自噴水にあり
「Lサイズだと白身が多い。小さすぎると黄身の味が強すぎる。やっぱり選ぶのは、Мサイズだね。割ったらすぐにご飯にのせて、しっかりかき混ぜる。醤油は好み、ネギなどのトッピングも好み次第だが、米はやっぱりハツシモ。粒が大きいから、卵がよくからんでこれ以上はないね」
卵かけご飯の話になると、松永養鶏場社長、大塚輝明さんの口調は、俄然熱を帯びてくる。1日2杯は欠かさない。食べて食べて、その日の卵の味を確かめる。
「養老の地玉子」で楽天市場に出店して、いつも上位にある人気の卵。全国から通販の注文が舞い込み、地元の販売所やスーパーでもファンが増えた。
よい卵の条件。黄身の色が濃くて、盛り上がるような質感がある。生臭さがない。殻は厚いほどいい。大塚さんの卵は、いずれもクリア。黄身は指で持ち上げても崩れず、10本の爪楊枝を刺しても破れないほどしっかりしている。
旨さの秘密は、まずニワトリの種類にある。白色レグホンを質のいい卵を産む純国産鶏の赤玉鶏に切り替えた。エサは市販のものにトウガラシやニンニクなどを混合する先代譲りの秘伝の飼料をつくる。飲ませる水は、敷地内から湧き出る養老の自噴水だ。
毎朝7時に鶏舎を回り、2万8000羽のニワトリにエサをやる。先を争ってエサを欲しがる元気な鳴き声を聞くと、もりもり元気がわき上がる。兵庫県の卵かけご飯の店「但熊(たんくま)」のような店をやってみたい、というのが大塚さんのとりあえずの夢だ。
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- 松永養鶏場社長、大塚輝明さん(左)
- 毎朝7時に鶏舎を回り、2万8000羽のニワトリにエサをやる。
- 黄身は指で持ち上げても崩れないほどしっかりしている。
- 黄身の色が濃くて、盛り上がるような質感がある。
- 松永養鶏場 外観
松永養鶏場
- 養老郡養老町大場81
- 問い合わせ●TEL.0584-37-2221
- 購入方法●生産元にて自販機販売、楽天市場で取り寄せ
- http://www.rakuten.co.jp/yoroegg/
朝採れもみじたまご M30個入1,290円~(自販機販売は1kg 400円~)
昔ながらの木樽で漬けた
飛騨高山の味の文化財
高山市の北部にある飛騨高山よしま農園。一抱えもある漬物石をいくつも乗せた10数個の木樽が、作業場の奥の暗がりに並んでいる。使い込まれた樽の木肌には、歳月が黒砂糖色になって浸み込み、その中で息をひそめる赤かぶは、乳酸発酵の力を借りて、辛抱強く熟成を待っている。
漬物は飛騨の食文化を代表する伝統食品。中でも赤かぶ漬けは、飛騨の漬物の主役の座を守り続けてきた。しかし、その漬け方は、昔ながらの熟成法ではなく、ほとんどが化学調味料を使った浅漬けに変わった。
よしま農園の与嶋靖智さんが伝統製法で「丸ごと赤かぶ」をつくり始めたのは10年前。祖母が朝市に出していた漬物が、子どもの頃食べた味と違っていることに気付き、懐かしいあの味を復活させ、皆に食べてもらいたいと思った。
化学調味料を添加した甘酢風味の浅漬けを、塩だけを使って乳酸発酵させる昔ながらの熟成品に戻した。試行錯誤があったが、プラスチック容器を、今は使われなくなって農家に残されていた木樽に変えたところ、遂に昔ながらの味に到達。深みのある酸味とコクが朝市でも評判になり、「飛騨高山の味の文化財」と呼ばれるほどになった。
与嶋さんの農園は、無肥料栽培で野菜を育てる。堆肥も使わず、草取りは手作業。植物はそれでもちゃんと育つ。ネットで全国から注文が届き、途絶えない。
「野菜も漬物も、自然のままが一番。人に喜んでもらえる仕事ほど、楽しいものはありません」と、陽に焼けた与嶋さんの顔がほころんだ。
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- よしま農園の与嶋靖智さん
- 樽の中で息をひそめる赤かぶは、乳酸発酵の力を借りて、辛抱強く熟成を待っている。
- 赤かぶ漬けは、飛騨の漬物の主役の座を守り続けてきた。
- 「野菜も漬物も、自然のままが一番。人に喜んでもらえる仕事ほど、楽しいものはありません」
飛騨高山よしま農園
- 高山市上切町378
- 問い合わせ●TEL.0577-33-6216、FAX.0577-32-3346
- 購入方法●宮川朝市(毎朝6~11時半)にて販売、TEL・FAX・WEBサイトで取り寄せ
- http://www.h5.dion.ne.jp/~yoshima/
丸ごと赤かぶ 350円 ・赤かぶ甘酢漬 350円 ・赤かぶ茶漬 300円
仲間づくりの達人がつくった
「おー、からい」人間接着食品
炊きたてのご飯に「とんからしらすみそ」をのせ、口に入れる。噛む。まず、芳醇な味噌味と不思議な甘さが広がる。さらに噛み、もっと噛む。突然、口中に何かがはじける。口いっぱいに辛さの不意打ちを食らうが、不快ではない。唐辛子の辛さが、唐辛子自身の持つ節度のある甘さと絶妙のバランスを保ち、そこには毅然とした清涼感さえ感じられる。「あじめコショウ」のお手柄なのだろう。
あじめコショウは、唐辛子の一種。岐阜県が飛騨美濃伝統野菜に認定した中津川市下野地区の特産物。付知川に棲(す)むアジメドジョウに形が似ているので、その名が付いた。激烈な辛さを慈(いつく)しみながら、400年も昔から貴重な香辛料として使ってきた。
安保洋勝さん(72)。伝説の中津川フォークジャンボリーを仕掛けた伝説の男。自然農法の推進者で、農業教育プロジェクト「椛(はな)の湖農業小学校」の校長先生でもある。食をテーマに面白い田舎づくりを目指す、仲間づくり、グループづくりの達人だ。
初めてあじめコショウを食べた人は、必ず叫ぶ。「おー、からい!」。この一言で人と人との間の壁が溶け、皆が一気に和気あいあい。「あじめコショウは、人間接着剤です」。
唐辛子に接着されて、12年前にできたグループが「好辛(こうしん)倶楽部」。安保さんの広い人脈もあって会員は全国に500人余。名誉会長には香辛料大好きの俳優・川津祐介さん。あじめコショウの普及を図る事業や、商品づくりに知恵を絞ってきた。「とんからしらすみそ」は、あじめコショウに長野県の味噌と静岡のシラスをコラボレートさせてつくったヒット商品。他に「あじめカレー」「鬼退治うどん」など、10数種の激辛食品がズラリ。全国の食卓に「おー、からい!」の声が響き渡って、その後、人々は破顔一笑し合うのであった。
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- あじめコショウは、唐辛子の一種。岐阜県が飛騨美濃伝統野菜に認定した中津川市下野地区の特産物。
- 安保洋勝さん(72)。食をテーマに面白い田舎づくりを目指す、仲間づくり、グループづくりの達人だ。
- 唐辛子に接着されて、12年前にできたグループが「好辛倶楽部」。あじめコショウの普及を図る事業や、商品づくりに知恵を絞ってきた。
- 他に「あじめカレー」「鬼退治うどん」など、10数種の激辛食品がズラリ。
好辛倶楽部
- 中津川市下野1488
- 問い合わせ●FAX.0573-72-3230
- 購入方法●福岡農家直売所(下野285)・ドライブイン福岡城(下野408-1)にて販売、FAXで取り寄せ
- http://www14.ocn.ne.jp/~koushinc/
とんからしらすみそ 530円























