料理旅館 翠々園 植東 [リョウリリョカン スイスイエン ウエトウ]

本記事は掲載当時のものです。現在と内容が異なる場合があります。ご了承ください。
詳しくはaun webマガジンの読み方をご覧ください。

女将たちが守り続ける、秘伝の田楽。
料理旅館 翠々園 植東 [リョウリリョカン スイスイエン ウエトウ]
梅林公園の西側の穏やかな坂を登ると、ほどなく辿り着くのが「植東」だ。植木職人だった先代の山吉東一さんが、疎開先の梅林公園で春の間だけ田楽の店を開いたのが始まり。戦後に現在の料理旅館を構え、創業から83年を数える。

「植東といえば、田楽」と店の代名詞に挙げられる田楽は、豆腐、いも、たにしの3種類。中でも先代が苦心を重ねて生み出した源平田楽は、豆腐の片面に赤味噌、もう片面に白味噌を塗って軽く炙るという、一風変わった趣向が評判に。焼けた味噌の食欲をそそる香りと、口の中で溶け合う2種類の味噌の上品で優しい味わいは、老若男女を問わず多くの客の心を掴んできた。リクエストが多いため、今では会席料理や鍋料理の注文にも、必ず田楽を添えている。

植東の厨房では、2人の板前が腕を振るう。しかし、田楽にかけては仕入れ、串刺し、味噌の調合、焼きに至るまで、すべて2代目の女将、山吉照子さんと娘の若女将、一美さんが担当する。味噌の調合を門外不出にするためもあるが、先代から受け継いだ味を守るため、あくまで自らの舌で味を確かめるのだ。

梅林公園に梅の香りが漂う頃、植東は一年で一番忙しい時季を迎える。1300本の梅を眺めに公園を訪れた人々が、田楽を目当てに坂を登る。1階席や2階席、赤い毛氈を敷いた店先の花見席が、瞬く間に埋まり、田楽の注文が次々と舞い込む。「息をつく暇もありません。朝から仕込みに追われ、開店と同時に田楽を焼き続けて」と照子さんは苦笑する。「でも、毎年これが楽しみなのよとか、本当に美味しかったわと言って頂けることが、すごくうれしいんですよ」

女将たちの手で丁寧に焼かれる田楽を、心踊る春の訪れとともに味わいたい。


Photo


料理旅館 翠々園 植東[リョウリリョカン スイスイエン ウエトウ]

  • コメント:(0)件 | トラックバック:(0)

関連記事


あなたのご意見をコメントやトラックバックでお寄せください

記事の評価

1 Star2 Stars3 Stars4 Stars5 Stars (1 投票, 平均値/最大値: 3.00 / 5)

Loading ... Loading ...

コメント

コメントやトラックバックはまだありません。

トラックバックURL
http://aun-web.com/recommend/13247.html/trackback

新しいコメントを記入

  • 編集グループで働くメンバーを 募集しています。
  • aun の新しいWEBサイトが出来ました
  • a un partners[アウン パートナーズ]
  • 岐阜さんぽ
  • aun掲載店舗検索
  • ActiveG
  • Gifu City Tower 43
  • 西濃印刷
  • 制作:西濃印刷株式会社
ページ先頭へ