ORGAN 活版印刷室 [オルガンカッパンインサツシツ]

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古い町家で息づく小さな活版印刷室 美しく温かい活版の魅力に惚れて
ORGAN 活版印刷室  [オルガンカッパンインサツシツ]

「ほら、活版印刷っていいでしょう。時々、この文字の美しさに、うわーって。自分でも惚れ惚れしちゃうんです」。刷り上がった名刺を愛おしそうに指で撫でる直野香文(かふみ)さん。彼女は実に朗らか。築120余年の町家に住む兄が、近所の紙問屋から活版印刷の道具一式を譲り受けて、『ORGAN活版印刷室』を立ち上げたのは6年前のこと。「実はその頃、私は離婚して、3人の子どもがいて、しかも、大学生で」。育児をしながら保育士の資格を取得するために大学に通っていた香文さんは、アルバイトとして活版印刷の仕事を手伝い始めた。

一般的な名刺などは鏡文字の字形が刻まれた金属製の活字を土台に並べて版を組み、インクを付け、紙に押し当てて刷る。棚一面にみっちりと並ぶ膨大な活字。義姉に教わりながら作業を覚え、失敗と成功を繰り返すうち、香文さんはふと、みるみるこの仕事に惹かれていく自分に気付く。組版の楽しさ、試し刷りの緊張、うまく刷り上がったときのたまらない喜びと充実感。そして、無事に大学を卒業して選んだ道は、保育士になることではなく、この仕事を引き継ぐことだった。

香文さんは思う。手間をかけ、想いを込めて一枚ずつ印刷するアナログさゆえ、その文字には独特の美しさ、温かみ、味わいが宿るのだと。業界は衰退の一途を辿るが、近年はそんな活版印刷を再評価する時流もある。実際、少人数で行うワークショップは大好評。県外からの参加者も多い。名刺やショップカード、挨拶状といった印刷の受注も順調に伸びている。

「まだまだ営業にも力を入れなくちゃ。この仕事で、子どもたちとずっと暮らせるように」と香文さん。いざとなったら保育士の資格もある、と屈託なく笑ってみせるが、活版印刷の魅力に一番惚れているのは彼女自身。だからきっと、その朗らかな人生はこれからも、膨大な活字とともに続いてゆくはずだ。


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ORGAN 活版印刷室オルガンカッパンインサツシツ

  • 岐阜市靭屋町31
  • TEL◇050-1116-7680
  • 営業時間◇10:00~17:00
  • 定休日◇土・日・祝日(12月26日〜1月4日は休み)(ワークショップ開催時は土曜日・祝日も営業)
  • 駐車場◇あり
  • URL◇http://organkappan.net/
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