ロイヤル劇場 [ロイヤルゲキジョウ]

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旧作の映画をフィルムで上映する名画座 昭和時代の〝熱〟が刻まれた名作を大劇場で
ロイヤル劇場  [ロイヤルゲキジョウ]

柳ケ瀬商店街の古いビル。『ロイヤル劇場』とあるレトロな電飾看板に導かれ4階へ上ると、昭和の映画を毎日フィルム上映する名画座がある。クラシカルな赤いシートに座り、暗闇の中に映像が現れた途端、心がずんと入り込む。

昭和52年開館のこの映画館は6年前、旧作フィルム映画専門の劇場へ転向した。全国でも稀有な存在だ。「映画興行界がフィルムからデジタルに移行し、郊外に次々とシネコンができた頃です」と話すのは、柳ケ瀬のシネックスなど3映画館の総支配人を務める磯谷貴彦さん。上映作品は活劇や喜劇、文芸物など幅広く、長年の経験と勘、感性で番組を編成。だが、時代と逆行するフィルム映画上映には配給会社の腰が重い。劇場勤務歴36年の人脈を生かしてフィルムを手配するが、到着後もひと苦労だ。酸化したフィルムを古参の映写技師の橋本義信さんが、数時間かけて指先で確認して修復。時には上映中に一部が切れ、最悪の場合は中止に。「初日は毎回緊張するね」と橋本さん。「でもやっぱり昭和映画は俳優がいい」。

青春時代の名画の再上映に、年配客は各々の人生を抱えてやってくる。「これ当時の彼女と見たんやわ。隣のこいつ」。「30年経って主人公の生き様が理解できたなぁ」。こうした言葉は映画人冥利に尽きると磯谷さん。石原プロモーションの企画で全国巡回した『黒部の太陽』は、日本一の入場者数を記録した。「渡哲也さんからお礼の電話があるかと緊張したけど(笑)」。最近は旧作好きの若者の来場もあるが、一方で常連客の訃報も。「こんなに続くとは。でも大変だから他では絶対やらんね」。

数十年前の日本映画が醸す美しさ、人間の機微は何か。「あの頃は業界全体が潤っていました。監督や俳優のレベルも高く、芸術作品が多い。名作はまだまだある」。約30年、うなりを上げて動いてきたフィルム映写機は、壊れた時が寿命。幸運なことに劇場の扉は、今はまだ開かれている。


Photo


ロイヤル劇場 ロイヤルゲキジョウ

岐阜市日ノ出町1-20 ロイヤルビル4F
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