静かな住宅地に建つビルの一室。柔らかな陽射しが差し込むサロンで、年数回小さな展示会が行われている。テーブルに並ぶのは、涼やかな泡ガラスの器やトンボ玉ジュエリーの数々。
昔からガラスが大好きだったという西垣まさ代さん。十数年前、琉球泡ガラスの第一人者・稲嶺(いなみね)盛吉氏の個展に赴き、衝撃を受けた。すぐに沖縄にある工房を訪れ、琉球泡ガラスの技法を直々に伝授される。「とにかく、何事も行動してみないと気が済まなくて」。その後、揖斐川町坂内に泡ガラスの工房を構えた。心地よい風が吹き抜ける山里の工房は、稲嶺氏に「風遊(かじ)」と名付けられた。
98年には夫の晴夫さんとともに、柳ケ瀬にギャラリーと体験工房を併設した「ガラス物語 hanagataya」をオープン。やがて、娘の亜弥さんと明香(さやか)さん、息子の純平さんも、ガラスの世界へ飛び込んできた。家族で描き始めた物語。「風遊」からは正統な琉球泡ガラスの技法を守りつつ、女性らしい繊細なフォルム、使い勝手の良さを備えた作品が次々と生まれた。各地の百貨店で展示会を開き、ファンも全国に広がった。07年には柳ケ瀬のギャラリーから自宅のある殿町へと拠点を移す。時には母娘で人里離れた工房にこもり、何時間も、ひたすら無心で創作に打ち込む。
「私達は家族5人が集まって、ひとつのものを創っている。みんながいるからこそ、ここまでできたんだと思います」と、まさ代さん。すでに、これから始まる物語の構想も膨らんでいる。舞台はヨーロッパへ。『思い立ったら即行動』という母の精神を受け継いだ純平さんは、先日、早速現地を訪れた。岐阜から全国へと旅立つhanagatayaの手作りガラスが、海外のギャラリーに並ぶ日も近いだろう。
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- トンボ玉ジュエリーブランド「フルール・ヴェール」の中でも、5年以上、試行錯誤を繰り返して誕生した薔薇のシリーズは圧倒的な人気。まるでガラスの中に本物の薔薇が咲き誇るよう。ティアローズのアクセサリー/小¥18,900、大¥29,400
- 次回の展示会は秋頃に開く予定。通常、サロンは不在の場合も多いので、訪れる場合は事前に電話予約が必要
- トンボ玉は炎で溶かしたガラス棒を芯棒に巻きつけ、その上に色や模様を重ねて制作する
- 「風遊」の泡ガラスの器。台付ワイングラスは、一見すると不揃いに見える歪みや、どっしりとした重みがしっくりと手に馴染む/各¥5,250
- 「時々、母娘というより、同志という感じがするわね」と、まさ代さんと長女の亜弥さん
ガラス物語 hanagataya[ガラスモノガタリ ハナガタヤ]
※移転されました。
- 〒500-8116 岐阜市殿町1-16-2 花形屋ビル2F
- TEL.058-262-1363
- 営業時間◇10:00~17:00(要事前予約)
- 駐車場◇3台
- http://www.hanagataya.com/
宙吹ガラス工房 風遊
- 〒501-0903 揖斐郡揖斐川町坂内坂木1118-1
- TEL.0585-53-2210
ご無沙汰しています ^^。2月26日~3月23日
までお見えになるんですね。きっと何度かお邪魔
するかと思いましが、そのときは連絡しますね。
ようこそ、三重県へ 大いにコマ-シャルしておき
ます。
Posted at 2011.02.19 1:40 PM by しゃぶ亭 羽木
ご無沙汰してます。今回は泊まりで菰野にお見えに
なるんでしょうか?3月1日午後におじゃまします。
長さの調節もお願いしたいので ^^。
Posted at 2011.02.23 11:42 AM by しゃぶ亭 羽木